今日もチャップリン

  • 『不灯港』

独特のテンポ、科白まわし、しゃれた小物づかい。
なんだろう、これ。好きだなあ。
…と思っていたら、これはチャップリンだったのですね。なるほどなるほど。
ストーリーの型といい、
笑わせ方といい(確かにバーで主人公・万造が女の人に花を渡そうとした上手くいかないシーンの見せ方とか)、
アクションといい(ひたすら走るところとか)、
男の子の存在の仕方といい……
言われて気付く私。まだまだだなあ。
花の使い方なんて『街の灯』みたい。

内藤隆嗣監督が挙げた好きな映画の中の一本が
チャップリンの『黄金狂時代』でした。なるほどなるほど。


4時間超の映画。
見ているうちに、眠くなるどころか ドーパミンが出てきたのか眼が冴えてきた。
裁判の正当性について弁護士が疑問を呈するところで ひきこまれ、
原爆に関する弁護士の言葉に溜飲が下がり、
判決を言い渡されるシーンの見せ方の巧さに うう。と思う。


殺人の合法性に関する下りで
チャップリンの『殺人狂時代』の
「一人殺せば犯罪者だが、100万人殺せば英雄なのか」を思い出す。


今日も チャップリンが登場。
不思議な気持ちです。