フランスっておしゃべり。「パリ、恋人たちの二日間」


個人的に、「ジュリー・デルピー三番勝負」の最終日。
 

最後の日にふさわしく、今日は
ジュリー・デルピーが監督・脚本・主演・音楽そして編集もした
「パリ、恋人たちの二日間」。


付き合って2年になるフランス人女性とアメリカ人男性のカップルが
女性の実家のあるパリに滞在した48時間の物語。
ちなみに、配給はアルバトロス・フィルム。
この名前を見るたびに 「ふふ」と思ってしまうのは
私だけでしょうか。


とにかくこの映画も しゃべるしゃべるしゃべる。
環境問題も恋も愛も性的なことも
全てをいっしょくたに話し続け、ぶつかりあい、
誤解して理解して、そして一緒に踊る。
パリでエネルギーいっぱいの人々の姿に 圧倒されました。
男と女、だけでなくて
アメリカとフランス、の間の溝に関する
冗談ではすまないほど こってり毒のある会話も見事です。


それから 赤裸々な会話に「うひゃー」と思うところが
いくつもあって
フランス人女性も親子の会話も際どくて再び「ひゃー」なのですが
演じているジュリー・デルピーとその両親役の俳優は
実は本当の親子で、
つまり両親役を本当の両親が演じていると知り
あらためて「ひゃー」と思いました。
フランスの懐の大きさは、とてつもない。


使われている音楽も素敵でした。
ジュリー・デルピー、センスあるなあ...

せっかくあそこまで話したのだから、
ラストシーンも モノローグ処理しないで
フェイドアウトしちゃっても良かったから
がんがん会話劇をやってほしかった。そこだけ、ちょっと不満。
でも、それだけ 会話が楽しいのです。

映画の中の会話を楽しみたい方、
フランス映画好きな方には、おすすめです。