*Vive la photo.「ヒロシマ・モナムール」2

50年前、
エマニュエル・リヴァさんが
広島の街を撮影する時に使っていたのは
二眼レフだった。


被写体と顔を見合わせて写すカメラと違って、
二眼レフは直方体の長細いボディを胸の前に抱えて
覗き込むようにして写す。
早く撮るタイプのカメラではない。
撮るまでに 時間と手間がカメラではないかと思うのだ。


彼女の撮った写真には、
子どもたちの姿が多い。
50年前、フランス人の彼女が
子どもを どうやって撮影したのだろう?
撮影する前は?
撮影している間は?


そのあたりを 番組でつっこんでいたのかどうか
分からなかったけれど、
当時の撮影と二眼レフについて
個人的に 質問してみたかった。


...そんなカメラだから、
きっと彼女は 丁寧に広島を見てくれたのではないかと思う。
時間をかけて街を見て、
撮りたいと思った場所で立ち止まり、
じっくりと撮る。


そんな作業を繰り返してくれたことを 想像すると、
彼女に 感謝したくなる。


50年ぶりの広島で、
彼女は 当時撮影した かつての子どもたちに会う。
一人ひとりとの再会を喜んで、
彼女は言った。


「Vive la photo!」