“Don't ever call me” クリス・エヴァンス『セルラー』

  • 『コネクテッド』


元ネタ『セルラー』よりもスゴイ、という触れ込みでしたが
それぞれの良さがあると思うので 好みの問題のような気もします。


『コネクテッド』は、人物造形と人間関係がウエットになって アクションを出来うるかぎり山盛りにした感じ。
kaが 走っていくうちに どんどん壊れていくのが良かったなあ。
それはそれでもちろん面白かったですが、
うーん... 私は『セルラー』の良さを再確認してしまったように思いました。


セルラー』での
主人公クリス・エヴァンスは「こいつ大丈夫か?」と思わせといて実は... という面白さがあったし、
誘拐されるキム・ベイシンガーの生物の教師という職業は 後半のあの名シーンの伏線になっていたし、
お助け役のウィリアム・H・メイシーは役柄も彼そのものも活かした うまい使われ方がされていたし、
主役二人を若い男と熟女にしたことで 余計な恋愛など発生させず
彼らの信頼のみから生まれた関係は ラストにカラッとした爽快感を与えていて、
オチの科白もかっこよくて、
携帯電話の使い方も良かったけれど
そういうところが 良かったように思います。
全体的なバカっぽさと軽さがあるからこそ、引き立つ味わい。


それに比べると『コネクテッド』は
バービー・スーをロボット設計者にしたことで電話を直すことができるという点に多少の説得力を与えたけれど
あのシーンはなくなってしまったし、
セルラー』のリック・ホフマンにあたるキャラクターなども
映画に深みをもたらす程の変更ではなかったのが
なんだか惜しいように感じてしまいました。
ラストもあの科白でばっちりキメてほしかったなあ...
ニック・チョンでは物足りない。彼にはルイス・クー、電話かけてないし。
(でも、ニック・チョンの彼女はいい人!)
全体的に、ラストは、ちょっと。
あと、最初バービー・スーがルイス・クーに名前を呼び間違えるのは 何か意味があったのでしょうか。



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...というわけで、個人的には『セルラー』派です。




  • 『カールじいさんと空飛ぶ家』


...私にとっての ピクサー最高傑作は やっぱり『モンスターズ・インク』でした。


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私を泣かせようと思ったら、この映画のラスト3分を見せれば充分です。